春の薪能

野外に舞台を作って能や狂言をする「薪能(たきぎのう)」が好きです。
じっくりと鑑賞するには屋内で観る方がいいと思うのですが、夕暮れから夜にかけて寺院やお城の前などで行われる薪能は独特の雰囲気があります。

薪能は文字通り、薪を焚いて明かりを取って舞台を行います。
だんだん暗くなっていく中、薪が燃える炎に照らされた舞台は、ほんの数メートル先のことなのに本当に別世界のようです。

幽玄の世界というものはこんな感じなのかとイメージが広がります。
ほの暗い中で見る能面はまた人口の光の下とは違って、神様はより神様らしく、幽霊はより幽霊らしく見えてきます。

ただし、能の舞台のハイシーズン、春に行われる薪能は半端なく寒いです。
舞台を見ている最中は座りっぱなしで基本的には動けないので、軽装備で行った時は本当に後悔しました。

冬山に登るぐらいオーバーな防寒が薪能の必須アイテムです。
命がけというのは大袈裟かも知れませんが、心底、身体が冷えてしまったので、さすがに翌日は体調不良でした。

体験してみないとわからない事は、世の中たくさんあので、これも経験に繋がると良いかなと勝手に思っています。
後悔はしてませんよ。

難しそうなことでも、紐解強いてくれる第一人者が必ずいるので、そういう人はプロ中のプロと言われるのでしょうね。

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